『ユニフォーム物語』の資料を探していたら、各球団の創設期の応援歌が見つかった。
 で、ひとつひとつを調べてみると、現在も使用されているのは、「六甲おろし」の名前で歌われている「大阪タイガースの歌」のみ。他はすべて歴史のかなたに消えてしまった歌ばかりというコトが判明した。
 意匠、デザイン関係と共に、こういうモノも姿を消していたのだ。
 歴史の彼方に消えてしまったモノは、すべて黙って見過ごすワケにはいかない。
 しかも歌詞を読んでみると、時代背景なども伝わってきてなかなか面白い。
 それにしてもボク個人として、特に面白かったのが「東京セネターズの歌」でしたね。
 コレは和歌で言うところの返歌というヤツなのだろうか。
 東京ジャイアンツの「野球の王者」という球団歌が「凡百のチームのうへに そそり立つ不動の巨木 そよ風のはむかふあらば 碎く者、我等ぞ、我等ぞ」と歌えば、セネタースは「甘睡の國に夢長き 不動の巨木うちたふし」と歌い返す。大阪タイガースが「獣王の意気高らかに」と歌えば、セネタースは「醜の荒野に吼えくるふ 百獣狩らん精鋭ぞ」とくる。
 ジャイアンツの「凡百のチーム」はずいぶん失礼な歌詞だと思ったのだが、こうやってセネタースが反論してくれていたコトが分かると、急に楽しくなってしまう。
 それからその歌詞の凄まじさで唖然としたのがイーグルスだ。
「爆撃 粉砕 凱歌はあがる忽ち 見よや涯なき領土 歡喜の旗は靡く ぐん ぐん ぐんとゆけ グラウンドの重爆撃機」。
 まあ、確かにそういうご時世だったんだと思いますが、なんだか好戦的用語の多い、日本の野球用語の原点を見たような気がしましたね。
 このページではこれからも幻の球団歌を紹介していきます。
 こうご期待を